top of page

北へ。アンソロジー

​<白いトマトを真っ赤に染めて>

「それじゃ店長、お疲れ様で~す」
 深夜0時、シンデレラの魔法が解ける頃、わたしにかかっている魔法も解け、日常という名の現実世界に戻される。
 森永まふゆという「わたし」は森永冬真という「俺」に戻ってしまうのだ……。
 ナイトクラブ、ブルーミン……。ここは俗に言うオネェと呼ばれる存在や、ニューハーフと呼ばれる人達が接客をしてくれるバーである。
 ここで働いているわたしも世間一般から見ると、男性のくせに女性の格好をしているおかしな奴だと思われていることだろう。
 性同一性障害(トランスジェンダー)……。それがわたしの抱えている特徴(障害)なのだ……。生まれてきた際の性別と、内包している心の性別が異なる障害…。わたしの場合は身体的性別は男性(冬真)だが、心の性別は女性(まふゆ)なのだ。
 このことに気が付き出したのは中学生の頃……。比較的スポーツが得意だったため、サッカー部に所属していのだけれど、この頃の中学生男子ともなれば好きな女の子がどうとか、何年何組に可愛い娘がいるとか、口を開けば女の子の話題で持ちきりだった。逆に言えば、それが至って普通の思春期男子の反応なのだろう。
 しかしながら自分にはそういう反応が全くなく、逆に女性に対してほとんど興味が持てなかったのを覚えている。その頃は、ただ単にサッカーが大好きで、それに打ち込んでさえいれば満足だったのだと思っていた。
 自分が本格的に性同一性障害ではないかと思い始めたのは、高校に入学してからだった。
 高校に入学した後もサッカー部に所属し、サッカーは続けた。弱小サッカー部ではあったが、皆良い奴ばかりで部活は楽しかった。
 その頃になると、何度か女子から告白されるような出来事も少なからずあった。しかし、誰からの告白に対してもOKしたことはなかったし、心がときめくことは全くなかった。例え百人に好かれたとしても自分の好きなたった一人の相手に想いが通じなかったらかえって煩わしいだけだと思っていた……。
 だけど相手にわたしの想いが通じた例(ためし)は一度もなかった……。当然といえば当然の結果で、男性から好きですと告白されて喜ぶ男性はまずいないのだ。
 もちろんそれを理解していたわたしは、当然のことながら意中の相手に想いを伝えるなんて馬鹿なことはしなかった。
 それでもわたしの中で彼に対する好きだという気持ちは日に日に大きくなってくるばかりだった。
 高校2年生のバレンタインデーの際に、わたしは女の子達からいくつもチョコレートを貰った。心が女性であっても見た目が男性なのだからそのこと自体はごく当たり前のことだ。そこでわたしは自分が買ってきた本命チョコレートを女の子から貰ったチョコレートに忍ばせて、食べきれないからと、彼におすそ分けのように差し出したことがあった。
 結果は……受け取ってもらえなかった……。「お前のために女の子が用意してくれたチョコを俺が貰うわけにはいかない」とのことだった。
 事情を知らないのだから当たり前のことだが、やはり受け取って貰えなかったショックも大きかった。正確には自分の本当の姿を打ち明けることが出来ないでいる自分自身に嫌気が差したのかもしれない。
 例え打ち明けれたとしても、今まで親友だった彼との人間関係に亀裂が入ってしまうのではないかと思うと、心が張り裂けそうだった……。
 そんな気持ちを隠したまま、わたしは高校を卒業後、札幌の大学に進学し、彼は地元の東京の大学に進学したのでお互い別々の地で新しい生活を送ることとなった。
 その後はブルーミンでまふゆとしてバイトをしながら、冬真として大学に通う毎日を続けていた。
 そんなある日、彼が車で北海道旅行をするために、こちらにやって来ると、“冬真”に連絡があったのだ。その連絡を受け、胸の奥底で燻っていたわたしの彼への想いが抑えきれずに溢れ出した。
 偶然を装い、冬真の友達の“まふゆ”として彼に近付き、仲良くなることに成功したのだ。
 まふゆとして彼と一緒にいられる時間はとても幸せだった。しかしその反面、独りになると、本当の自分を隠し、彼を騙しているのだという罪悪感でやりきれない思いに苛まれ、自己嫌悪でどうにかなってしまいそうになった……。
 以前わたしは彼に“心も身体も…短所も長所も、全部お互いに認め合った上で…それでも好きって言ってくれる相手と巡り会いたい”と伝えたことがあった。
 今思えばそれは……そう思ったのは、わたしの願望であり、彼にありのままのわたしを受け入れてもらいたいと願う心の叫びだったのだと思う。
 あの夏の最後に彼はわたしの伝えたことに対して、「そういうヤツになってやる」と言ってくれた。
 そして、冬に再会した際には、ずっとお前(わたし)を大事にしていくとダイヤモンドダストに誓ってくれた……。
 わたしにとってこれ以上の幸せは存在しないのではないだろうか……。
「会いたいなぁ……」
 バイトから戻り、ホットココアを飲み、寒さで冷えた身体を温めながらため息交じりに独り言を呟く。
 2年前のさっぽろ雪まつりで二人で飲んだホットココア思い出す……。
 あなたがいないと思うだけで、甘いはずのココアがこんなにも苦く感じる。
 ふと時計に目をやると時刻は深夜1時30分を回ったところだった。母はアトリエで作業をしているらしく、部屋の明かりが灯っていた。全く親子揃って不規則な生活をしているものだとつくづく思う。
 そんな時、わたしの携帯電話の着信音が静かな部屋に鳴り響いた。その音が鳴ると同時にわたしの胸の鼓動は一気に跳ね上がる。この着信音が鳴るのは一人だけ……。
 胸の高鳴る鼓動とは逆に気持ちが急いているのを気付かれないように落ち着かせる…。
 そして通話ボタンを押した。
「…もしもし」
 落ち着かせたはずの気持ちは抑えきれず、緊張で少し声が裏返ってしまった。
「夜中にごめん。そろそろバイトが終わった頃だと思って電話してみたんだけど、大丈夫だった?」
 電話越しに聴く、暫く振り彼の声。この声を聴くだけでわたしの心は温かくなる。まるで冬場にポカポカと温かい湯たんぽのように心地良い。
「もちろん、大丈夫。さっき帰ってきたところ。急にどうしたの?」 
 すでに先程までの緊張はどこかにすっ飛んでいた。
「実は、来月そっちへ行けそうなんだ。急で悪いんだけど、予定空けれるかな?」
 予想もしていなかった言葉が携帯電話から聞こえてきた。再び心臓が鼓動を速める。
「そうなんだ。いつ頃来る予定なの?」
 内心は嬉しくて仕方がないのに平静を装い冷静に尋ねる。
「どうせなら雪まつりの期間中がいいかなと思うんだけど、どうかな?」
「もちろん大丈夫。店長にも事情を説明して休みをもらっておくわ。あ、でももしかしたら久し振りに顔を出せって言われるかもね」
 冗談を交えながら他愛のない会話に胸を躍らせる。電話を切った後もしばらくはその余韻に浸った。
 彼がもうすぐこっちにやって来ると思うだけで、ただ何となく過ごしていた日常が全く違って見えた。モノクロだった世界が色付いたような感覚……。こんなにも彼の存在がわたしの中で大きくなっているのだということに改めて気付く。わたしは間違いなく幸せだ。
 その反面、わたしのせいで彼を不幸にしているのではないかという罪悪感に苛まれる……。
 わたしの存在は世間一般からすれば普通じゃない。トマトは赤いのが常識で、そんな中わたしは白いトマトなのだ……。
 幸せだと思う気持ちと、本当に良かったのかと思ってしまう罪悪感がわたしの心の中を何度も何度も駆け巡る。まるでまふゆと冬真が入れ替わるように……。
 だけど、彼はわたしのような白いトマトを選んでくれた。そのことは素直に嬉しかったし、幸せを感じる。だけど、仮に彼がわたしと同じ気持ちでいてくれたとしても、彼を取り巻く環境はどうだろうか?彼の両親は、知人はどう思うだろうか?わたしと一緒にいることで彼まで奇異な目で世間から見られるのでないだろうか?
 最近こんなことばかりが頭の中を巡っている……。
 幸せなはずなのに、心にはぽっかりと大きな穴が開いてしまったような感覚……。
 次に彼に会うとき、わたしはどんな顔をして会うのだろうか……。本当の意味でわたしは覚悟を決めないといけないのだと思う。

 わたしの心とは裏腹にどこまでも澄み渡った冬の青空の下、新千歳空港でわたしは彼を待っている。そろそろ先程着陸した便から彼がこちらにやって来る。
 トクントクンと少しずつ心臓の鼓動が速まってくるのが分かった。あと数分もすればいつもの変わらない笑顔で彼はこちらにやって来る……。
 そんなことを考えていた瞬間、わたしの視界が真っ暗に閉ざされた。
「だ~れだ?」
「えっ?!」
 一瞬何が起こったのか分からなかったが、暫くするとすぐに状況が理解できた。
「久し振りだね、まふゆ」
 わたしの両眼を塞いでいた手をどけながら彼が優しく言った。以前わたしが彼を驚かせるためにしたことを今回は逆にわたしがされる側になったのだ。
「久し振りだね、元気してた?って電話やメールで普段から連絡を取り合っていたから何だか不思議な感じね」
 久し振りに彼の姿を目の当たりにして、今にも抱きつきたい気持ちで一杯だった。だけどわたしの心がその気持ちにブレーキをかけていた。
「どうしたの?何だか元気ないみたいだけど、大丈夫?」
 彼がわたしを心配して尋ねた。顔には出していないつもりだったが、わたしの少しの変化にも気付いてくれる、こういうところも彼の魅力のひとつだと思う。
「大丈夫よ。ちょっと運転に疲れただけ。そんなわけでここからは運転お願いね」
 そう言って笑顔で彼に車のキーを手渡した。
「了解。それじゃナビをお願いするよ」
 彼に運転をお願いし、自分の車の助手席に座る。自分の車の助手席に座るのは少し違和感を感じる。だけどこの位置から見る景色はとても新鮮で、彼が運転をしている時だけの特別な感じがわたしは大好きだ。
 新千歳空港から1時間半程車を走らせると、大通り公園のテレビ塔が見えてきた。
 最寄りのコインパーキングに車を停め、雪まつり会場へと向かう。

雪まつり1.jpg

「今日は特に寒いわね」
数日前までは寒いといっても札幌では当たり前の寒さだったが、今日の札幌は一段と寒い。2月の平均気温は-3度程度らしいのだが、天気予報によると本日の札幌の最低気温は-11度らしい。そのためか、耳や指先がピリピリと寒さを通り越して痛く感じる。
 大通り公園の雪まつりの会場は約1.5kmに渡り雪や氷の像がところ狭しと並んでいる。最近ではプロジェクションマッピングを用いたイベント等もたくさんあり、来場者の目を楽しませているそうだ。
「2年振りの雪まつりだね。まふゆはやっぱり毎年来るのかな?」
「そうねぇ、やっぱり札幌に住んでいるからこの辺に用があると会場の前を通ることはあるかしら?来るというと少し語弊があるかもね。だからこうしてちゃんと会場に来るのは前回あなたと来て以来ね」
 2年前に二人で雪まつりに来たときのことを思い出す。
「それじゃ頑張ってエスコートしなくちゃね」
 彼はそう言って右手の肘を差し出した。
「あら?いつからそんなに紳士になったのかしら?」
 わたしは悪戯っぽく微笑み、その右腕に自分の左腕を絡める。
 去年1年を飾った人物や話題となった物などが雪像となって会場のあちこちでわたし達を出迎えてくれる。この雪像ひとつひとつにたくさんの作り手達の思いが詰まっているのだと思うと、不思議と冷たいはずの雪像にも温かさを感じるような気がする。

雪まつり2.jpg
雪まつり3.jpg

「こうしてまふゆと歩いているとあの頃を思い出すよ。確か休憩所でココア飲んだよね」
「ちゃんと覚えていてくれたんだ。嬉しい」
「もちろん覚えてるよ。あの冬のことは全部ね」
 そう言って優しく微笑む彼。その姿を見て、わたしは嬉しいはずなのに上手く笑えないでいる。これから先もこの優しさに甘えていていいのだろうかと心がざわつく。
「まふゆ?大丈夫?何だかずっと元気がないみたいだけど……。もしかしてやっぱり体調が良くないんじゃ……」
「そうじゃないの!」
 そう強い口調で彼の言葉を遮る。
「そうじゃ……ないの。こうしてあなたが会いに来てくれて凄く嬉しい。ずっと会いたかった。でもわたし…最近思うの……。わたしはあなたを困らせているんじゃないかって……」
 ついに言ってしまった……。だけどこんな気持ちを胸に秘めたままでいるのは辛かった。まるで彼に対して隠し事をしているようで嫌だった……。
「まふゆ……」
 明らかに先程よりトーンが下がった口調で彼が呟く。
「まふゆ、そこのベンチで少し話そうか」
 二人隣り合わせでベンチに腰を掛ける。これから彼はわたしに何を話そうとしているのだろうか?もしかするとわたしが考えていることと同じようなことだろうか?覚悟を決めて彼に会いにきたはずなのに身体の震えが止まらない。寒さはすでに感じない。心が震えているのが分かった。
「まふゆ、実は今回ここに来たのには理由があるんだ……」
 やっぱりそうだ。彼もきっとわたしと同じことを考えているのだ。彼は言葉を続ける……。
「今回ここに来たのは、普段の電話やメールじゃなく、直接まふゆに会ってもう一度自分の気持ちをまふゆに伝えようと思ったからなんだ」
 これ以上は聞きたくないという気持ちと、聞かなければいけないと思う気持ちが交差する。
「ウン、実はね…わたしもそう思ってたんだ……」
 震える声を何とか振り絞る……。
「わたしね、最近良く考えるんだ。わたしはこのままあなたと一緒にいていいのかな?って。もしかしたらあなたの重荷になっているんじゃないかって……」
 さらに言葉を続ける……。
「わたしは普通じゃないから……。前に言ったみたいに『白いトマト』だから、周りになかなか理解してもらえない。例えあなたが理解してくれていても、あなたの両親や知り合いからは理解してもらえないかもしれない。そのせいであなたに辛い思いをさせているんじゃないかと思うとわたしは……」
 ギュっとスカートの裾を握る手に力が入る。
「ごめん……まふゆにそこまで辛い思いをさせていたんだな、俺は……。正直に言うとさ、俺は本当にまふゆに相応しい男なのか?って考えることがあるんだ。だけど以前、ブルーミンのママさんに言われたんだ。『私達のことは医者にだって理解できない』って。頭で考えちゃダメだ、私が言えるのはそれだけだって。最初はどういう意味なんだろうって悩んだ……」
 彼はそこまで話すと一呼吸置いた。
「悩みに悩んだ結果、ひとつの答えに辿り着いたんだ。それが正しいか正しくないかは分からない……。でもそれが俺の辿り着いた答えなんだ。だから聞いて欲しい。正直俺にはまふゆが抱えている病(トランスジェンダー)のことはきっとママさんの言うように完全には理解できないと思う。だけどそんなのは大した問題じゃなかったんだよ。大切なのは『まふゆ』を理解すること、俺がまふゆをどれだけ好きかってことなんだよ」
「えっ?!」
 わたしが思っていた答えとは全く違う答えが彼の口から発せられた。
「俺が好きになったのが今目の前にいるまふゆだったってだけのことなんだよ。今日久しぶりに会って改めて分かったよ」
 わたしには勿体無い言葉だった……。やっぱりわたしは幸せ者だ。だけど……。
「でも、そのせいであなたが周りから奇異な目で見られるのは耐えられないよ……」
「ならいっそ二人で無人島にでも行って暮らそうか?俺はそれでも全然構わないよ」
 にっこりと微笑みながら彼はわたしの手を強く握ってくれた。
「それにさ、実はすでに両親には伝えてあるんだ、まふゆのこと。そして俺の気持ちも。そしたらさ、二人して『お前の進む道は世間一般からすると理解してもらえないことが多い。それでも自分が決めたことに最後まで責任を持って自分の意志を貫き通す覚悟があるならそれでいい』だってさ。拍子抜けだろ?まぁこの子にしてこの親ありっていうのかな?あれ、逆か?ははは。まぁとにかくそういうことなんで何の問題もないよ。あとはまふゆの返事次第かな?」
 やっぱりあなたには敵わないなぁ……。どうしてそんなに真っ直ぐなんだろう。だけどそんなあなただからこそここまで悩んだし、惹かれたのだと思う。
「フフ、何だか悩んでたのがバカみたい。ほんとはね、わたしはここへ覚悟を決めて来たの、今日でお別れするかもしれないって。でもやっと分かったの。結局わたしはあなたのせいにして、弱い自分を隠してた。こうする方があなたのため、そうした方がお互いのためって……。でもわたしも覚悟を決めた!もう絶対泣き言は言わない。あなたを大好きだって気持ちに嘘はつかない。もう絶対離れてなんかやらないんだから!」
 わたしは力強く彼をぎゅっと抱きしめた。
「望むところだよ!」

雪まつり4.jpg

 わたしを抱きしめ返す彼の腕に力が籠もり、彼の体温が伝わってくるのが分かった。
 その瞬間、周りが輝きだした……。
「これって……ダイヤモンドダスト…」
 ダイヤモンドダスト……。それは良く晴れた日で気温が氷点下10度以下の状態で、様々な条件が重なったときに氷の結晶が光を浴びてキラキラと輝く現象。札幌の街中で見られるのはかなり珍しいかもしれない。実際わたしも札幌で見るのは初めてだ。
「綺麗……」
「まふゆ、このダイヤモンドダストにもう一度誓うよ。俺はこの先ずっとまふゆのことを愛し続ける。必ず幸せにするよ」
 曇りのない澄んだ瞳でわたしの瞳を真っ直ぐに見つめて彼が言った。
「嬉しい……。わたしも誓うわ。どんな事があってもあなたの傍を離れないって」
 ダイヤモンドダストは二人の誓いを聞き終えた頃には消え去っていた……。
「さてと、お互いの気持ちも固まったことだし、温かいものでも飲みに行きましょうか。実はわたし寒くて凍えそう……」
「実は俺もそろそろ限界だよ…」
 二人寄り添って休憩所まで足を運ぶ。そこで注文したのはもちろんホットココア。
 二人で飲むココアはあの時のココアのようにとても甘かった。
「暖まるし、美味しい!ココア発明した人、やっぱり尊敬しちゃう」
 これから先もわたし達には様々な問題が待ち構えているのかもしれない。だけどもう迷ったりしない。あなとならきっと大丈夫って思える。だってあなたはわたし(白いトマト)をこんなにも情熱的に赤く染めてくれるから……。

Fin


あとがきという名のいわけ

 皆さまこんばんは(これを書いている時間が夜なのでw)、sayです。
 このssがHPに掲載される頃には札幌では雪まつりが開催されていることだと思います。もしかして終わってる??相変わらず書くのが遅いので終わっていたら申し訳ないです……。
 前置きはともかく、今回はまふゆのssということで、かなり難航しました。マスターから雪まつりシーズンなので何かssをお願いしますという指令をいただいたわけですが、どのキャラがいいですか?と聞いたところ「まふゆで!」とのことでした!
 まゆふは北へ。ファンの方ならご存じの通り、ある意味ラスボス的存在(笑)なので、どうしたものかと悩みました。性同一性障害という、大きな問題を抱えているまふゆ。ですが今の世の中こういったケースも少なからずあるかもしれません。なので自分にとっては少々荷が重いのでないかと思いつつも書いてみようと思い、今回のssが出来たわけです。
 このssを書くにあたり、何度も北へ。DD、DD+の内容やゲーム内のセリフを見返し、ss内にも取り入れたつもりです。このセリフはもしかして!と思っていただけたのなら嬉しい限りです。
 ssでは語られていませんが、この後、彼とまふゆはきっと結婚(形式的なものになるのでしょうが)して幸せな家庭を築いているのだろうと、勝手に想像をしております。
 もちろん、まふゆの夢であるインテリアのお店、「白いトマト」も開店していることだと思います。この辺については、「夕焼け堂のターニャさん」のどこかで登場できればなぁなんて思ってもいます。
 そんなわけで、難航しましたがまふゆss、何とか書けて一安心なsayでした。読んで下さった皆様、ありがとうございました。皆様あってのssです!
 ではまた別のssでお会いしましょう!

2020年 2月 say

bottom of page